ムルシア×バルサ 07-08 第38節
ムルシア 3-5 バルサ
G:オチョア(16分)、イバン・アロンソ(82分、PK)、アベル(85分)
エトー(23分)、アンリ(26分)、ジオバーニ3(33分、52分、66分)
ムルシア:アルベルト、デ・コス、マラニョン(54分、リチ)、オチョア、パコ・ペニャ、メヒア、ピニョル、ダニ・アキーノ、デ・ルーカス(77分、アベル)、イバン・アロンソ、イニゴ・ベレス(55分、ロジネイ)
SUB:カリーニ、クアドラード、ジョフレ、モビージャ
バルセロナ:ピント、プジョル、テュラム(71分、ラファエル・ファリ)、アビダル、オレゲル、シャビ、グジョンセン(75分、ルエダ)、メッシ、ジオバーニ、アンリ(77分、ボージャン)、エトー
SUB:バルデス、ザンブロッタ、エスケーロ
さて、最終節です。
やっぱ消化試合なので、観る気が起きずハイライトで観戦。
試合展開はCKから先制されたものの、その後5点連取で逆転。
最後は最終節って事もあってPKやらなんやらで2点与えて大団円、って感じだったようです。
それにしてもジオバーニ君ハットトリックですか。
エトーからのプレゼントパスで、ようやくリーガ初得点!と思いきや、そっからポンポンと取るねんから不思議なもんですよね。
1点目こそ"ごっつぁん"でしたが、2点目は綺麗なループだし、最後もダイレクトで合わせた鋭いシュートでした。
しかしジオバーニ君、手術するとか言ってたから、この試合出ないのかと思ってたのですが、無理にでも出て良かったね。
エトーの1点目も身体能力を高さを感じさせる見事なゴール。
来季の去就が怪しい事になっているみたいですが、やっぱ彼以上の選手は中々いないですよ。
考え直してほしいもんです。
アンリは消化試合になってから4試合連続ゴール。
判断良い飛び出しでしたね。
まぁ、この試合を振り返るのは、これぐらいにして今季を振り返ろうと思います。
無冠に終わった昨季のリベンジを果たすぞ!と覇権奪回に燃えていたハズの今季。
ミリート、アビダル、トゥレ、アンリと即戦力の選手も獲得し、イケル!!って雰囲気は漂っていました。
しかしながら、根本的にチームは変わっておらず、開幕から好調を維持するマドリーとは対照的に相変わらずのアウェイでの勝負弱さを披露。
怪我人が多かったのは事実やけど、なんかチームとしての活力を感じなかった。
そして迎えたクリスマス前カンプノウクラシコ。
この時点で首位マドリーとの勝ち点差は4。
つまり勝利すれば勝ち点1に縮める事が出来、何とか帳尻を合わせた感じでウィンターブレイクに入れる。
しかしながらここでまさかの敗戦。勝ち点差は7に広がり不穏な空気のまま後半戦へ。
年が明けてもアウェイでの頼り無さは相変わらずで、サンマメスでビルバオと引き分けた所でリーガの敗北を感じたものでした。
まだシーズンは約半分残っていたにも関わらずですが、もうそういう雰囲気でした。
その後、マドリーが躓いたので一時は追い付きかけましたが、バルサがそれ以上に躓きジ・エンド。
結局昨季も今季もマドリーが強かったというよりは、他がそれ以上に弱かった、という何とも寂しい感じでマドリーの2連覇を許してしまいました。
クラブが何故か比重を置いていた国王杯(獲れやすそうだから?)でも準決勝で敗退し、CLでも対戦相手に恵まれ準決勝まで進出したものの敗戦。
CLを重視するのは当然ですが、コパに重きを置く必要は今思っても無かったと思いますよ。
コパに力を注ぐ為にリーガを捨てた試合が幾つかありましたからね。
それしてなかったら、もうチョット粘れたんじゃなかろうかと。
まぁ、そんな訳で2年連続の無冠です。
1つの時代を作り、"ドリームチーム"に近づきかけたライカー・バルサでしたが、夢とは儚いものでしたね。
来季ペップ・バルサがどのようなチームを作り、どんなスタイルのフットボルを見せてくれるのか、早くもそこは楽しみです。
っというか、そう気持ちを切り替えないとやってられないですよね。
バルデス:殆どミスも無く、1人で気を吐いていた印象。無冠に終わったこの2シーズンですが、責められない選手の筆頭じゃないかな?
ミリート:加入前の期待に応える働きぶりだったと思います。守備の柱になっていた時期もありましたからね。個人的にはもうちょっとフィード能力がある選手だと思っていたので、そこの部分は残念でしたが。ユナイテッド戦の負傷で復帰が2009年になりそう、ってのも残念なニュースです。
マルケス:今季も負傷に泣かされましたね。出場すれば悪くないパフォーマンスだったし、やっぱり彼がピボーテに入るのが現在のチームでは一番良いカタチだったとは思うのですが、いかんせんピッチに立てる状態では無い時間が多過ぎた。来季の去就が怪しいらしいですが、個人的には是非とも残って欲しい。ペップも気に入るタイプだとは思うので・・・。
プジョル:少し物足りないシーズンになりましたね。大怪我からの負傷明けだった事、久しぶりの右ラテラルを結構やらされた事なんかを考慮したら全然悪くないパフォーマンスだったとは思うのですが、いかんせんコッチがプジョルに求めている事が多過ぎるんですよ。だから「昔の方が良かった」「衰えた」「もっと闘志があった」とか思ってしまうんだな。
チャビ:シーズン中盤突如ゴールを連発し、度々チームを救った。これまでは得点能力にだけ物足りなさを感じていた選手だったので、来季も勢いを持続させて欲しいものです。
グジョンセン:中盤の選手が足りない事が多かったので、今季は殆ど中盤でプレーしましたね。まぁ元々出来る選手やからソツなくはこなしていたけど、やはりそれ以上のレベルは出せなかった印象。今季でいよいよ退団かな?
イニエスタ:今季も大車輪の活躍でしたね。ここ数年安定して高いパフォーマンスを持続させているのは素晴らしいの一言。スペイン代表でも貴重なゴールを連発したり、とスケールをアップさせている模様。まだ24歳だし、若さに頼ったプレースタイルでも無いので当面はこちらを安心させてくれそう。
エトー:昨季に続き大怪我でシーズン序盤を棒に振ってしまいました。更にはアフリカ選手権もあったので、リーガでは僅か17試合の出場。しかしそれで15得点なんですから、まぁ彼の能力の高さが伺えます。そして彼の不在が不振の一因とも言えます。今季限りなんて言われてますが、個人的にはエトー無しでのチームは考えられないんですけどね。
ロナウジーニョ:度重なる故障で殆ど試合に出られず。ビルバオ戦のFKとかアトレティコ戦のバイシクルとか、出れば能力の高さは間違い無く証明していたのですが、故障自体を疑われたりと散々なシーズンでした。彼が出場していない試合は極端に展開力が乏しくなっていたので、やっぱり必要不可欠な選手である事は間違い無いのですが、エースゆえにスケープゴートにされるのも当然な訳でして。昨季21ゴールを挙げながらもあれだけ批判された訳ですから、今季批判されない方がおかしいよね、そういう意味では。今季限りでの移籍が確実視されていますが、ガウショ亡き後のバルサのエースは?となると、まぁメッシなんですが、メッシが伸び伸びやれていたのもガウショという存在があって彼が批判を一身に浴びていたから、ってのもある訳で。つまりは来季のメッシが心配、って事ですよ。
ザンブロッタ:皆の彼を観るハードルが高過ぎるんですよね。ベレッチは「守備はザル、攻撃はまぁまぁ」みたいな目で観てたと思うんですけど、ザンビーに対しては「イタリア野郎なんだから守備は出来るんだろ?」みたいな目で観てますよね。そんな毎回毎回100%に抑えられる訳無いんですよ。C・ロナウドを完封する姿を観て考えを改めたクレも多いでしょうが、時既に遅し、もう移籍は決まっちゃってるのかもしれません。確かにバルサスタイルに戸惑っていた時期もあったし、ベレッチみたいに印象に残るゴールも無いけど、世界随一のラテラルである事は間違い無いんですから何とか残留して欲しいモンです。アウベス獲ったとしても左で出れば良いしね。
ピント:ジョルケラが大怪我をしちゃったので冬のマーケットで獲得。バルデスに何事も無かったので消化試合のみの出場でした。まぁそれはそれで良かったんですけどね。そういう為の補強だったから。ただセルタのカピタンだっただけあって、闘志&気合い溢れるプレーを随時披露。インタビューにも好感が持てたので来季も2ndGKとして残っても良いんじゃないの?ジョルケラの刺激にもなるやろうし
アンリ:負傷で昨季も満足にプレーしていない事を考えれば、移籍一年目では上出来の数字。なんだかんだで公式戦チーム得点王やしね。ただ"アンリ"なんですよ。彼は"アンリ"なんです。別格の選手なんです。世界的に観ても唯一無二の選手なんです。そういう選手なので、やっぱ物足りないって印象は、しゃーないよね。
エヂミウソン:シーズン前半は負傷で棒に振りました。後半も出ても低パフォーマンスの繰り返しで完全に優勝時の面影は無し。試合毎のレポでも書いてましたが、残念な事になってしまいました。
シウビーニョ:アビダルの攻撃力が至極物足りなかったので、前線との連携面を含めて試合に出る度に良い印象を与えてくれました。より際立った、って感じかな。ただやっぱり2ndチョイスである事に変わりは無かったので、あんまり試合には出れなかったけどね。人格面を含めて来季もいて欲しい選手です。
ジオバーニ:ボヤンと共に今季からトップチームに合流した18歳。なのに、クレ達は彼にどれだけ大きな希望、要望、期待を抱いていたのでしょうか。まさか(最終的には)口笛が吹かれる状態になるとはね。別に舌禍事件を起こした訳でも無いのに。素晴らしいプレーを見せられなくても、ある意味当然なキャリアなんですけどね。故障もあったし。ボヤンが華々しくスターダムに昇り詰めてる時は、殆ど怪我でグラウンドにも立てない状態やったからね。早くも移籍候補なんて言われてますが、全くスペインメディアは何を考えているのか・・・って感じ
エスケーロ:完全に構想外になりシーズン前に移籍する筈だったんですが、残留。そんな訳で試合にはあまり出ませんでした。ベンチ入りも殆どままならなかったぐらいですからね。クラブ、選手双方にとって勿体無い1年だったのでは?
メッシ:シーズン前は「エトー、ロナウジーニョ、アンリが先発でメッシは控えか?」なんて言われてましたが、そんな事を言ってたのが最早考えられないですよね。この1年で完全にチームの核となり、押しも押されぬエースに成長しました。むしろ序盤は彼だけが頼りだったぐらい。心配なのは、もう怪我だけ・・・・。
デコ:シーズン序盤はPSMのスタメン落ちの悔しさをバネに、ハイパフォーマンスを連発。しかしそんな時に限って怪我したりするもんでね。結局戦線を離脱していた時期の方が長かった。ユナイテッド戦の様にやっぱり鍵になれるプレーヤーなんですけどね。勿体ないなぁ。多分来季はいないんだろうな。
テュラム:36歳にして第一線である事を、再び証明してみせましたね。基本的にはサブ扱いでしたがDFラインに離脱者が多く、出れば堅実なディフェンスを披露してくれました。失点シーンに顔を出す機会が多かったのは不運でしたが。来季の契約はどうなっているんでしょうか?引退するにしてもフロント入りして欲しいなぁ。彼ほどの経験を持っている選手は中々いないですからね。
アビダル:リヨンともフランス代表とも違う攻めのリズムに上手くフィット出来なかった印象です。守備面ではバッチリ!な時は唸らせるプレー連発なんですが、いけてない時はジオと同LV・・・。安定感がある選手だと思っていたんですけどね。
オレゲル:怪我で殆どベンチ入りも出来ず、また出た試合でもインパクトを残せなかった。カンテラーノじゃなかったら放出確実なんだろうけどね。ただ控えにはおいておきたい人材でもある。しかし「もうひと伸び」がここ数年中々無いなぁ。
ヤヤ:故障を抱えながらも懸命にプレー。その直向きさにクレ達は拍手を惜しまなかった。なんですけど、個人的には攻めのリズムを壊すプレーが多く、不満の残った1年でした。守備面でも好不調の波が激しすぎた気がするし。今季の経験を糧に成長してくれれば良いのですが・・・。
ジョルケラ:今季もコパ要員。親善試合で大怪我は無念だった事でしょう。
ボヤン:シーズン前、REMプラスHだーーーー!!!と大鉈を振るっていた頃は、まさかカンテラ上がりの17歳が二桁ゴールするとは誰も思っていなかった事でしょう。いや、能力は皆認めていたと思いますが、出場機会がそんなにあるとは思っていなかった筈です。ところがどっこい、REMプラスHの誰一人としてフルにシーズンを戦った選手がいなかった訳ですからね。わからないものです。ボヤンの未来はすこぶる明るいですな。今季低調に終わったバルサでは最大の発見と言えるでしょう。しかしそれにしてもサビオラを毛嫌いしていたライカーが、何故似たタイプのボヤンはOKなのか?そこんとこは未だに謎です。
ライカールト:バルサ史に残る監督になったのは確かだけど、昨季と今季の成績から考えたら解任も妥当な所でしょう。ファーガソンの様な長期政権も期待していたのですが、それはやっぱり国の文化もクラブの方向性も違いますからね。まぁしゃーないです。自主性を重んじすぎた、とか色々言われてますがねぇ。どうだったんでしょうね。とにもかくにも今までありがとう!!
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