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2008年7月11日 (金)

イタリア×オランダ EURO2000 準決勝

イタリア 0-0(PK3-1) オランダ
PK:イタリア:ディビアッジョ○、ペッソット○、トッティ○、マルディーニ×
オランダ:Fデブール×、スタム×、クライフェルト○、ボスフェルト×

イタリア:12トルド、5カンナバロ、13ネスタ、15ユリアーノ、17ザンブロッタ(34分、退場)、4アルベルティーニ(77分、ペッソット)、14ディ ビアッジョ、3マルディーニ(C)、18フィオーレ(83分、20トッティ)、10デルピエロ、9インザーギ(67分、21デルベッキオ)
SUB:1アッビアーティ、22アントニオーリ、2フェラーラ、6ネグロ、7ディ リービオ、8コンテ、16アンブロジーニ、19モンテッラ   監督:ゾフ

オランダ:1ファンデルサール、15ボスフェルト、3スタム、4F デ ブール(C)、12Vブロンクホルスト、7コクー(95分、ヴィンター)、8ダービッツ、11オーフェルマルス、5ゼンデン(77分、ファンフォッセン)、10ベルカンプ(86分、6セードルフ)、9クライフェルト
SUB:18デフーイ、22ヴェスターフェルト、2ライジハー、13コンテルマン、19ヌマン、16Rデブール、17Vホーイドンク、21マカーイ  監督:ライカールト


OFFシーズンなので過去の名勝負を振り返っています。
こないだまでEURO2008がやってましたが、こちらは2大会前の準決勝です。
いや〜、やはり壮絶な試合でしたね。
語り継がれる名場面がゴロゴロで、結果も内容も知ってるのに、固唾を飲んでみてしまいました。

試合は開催国オランダがスタートから圧倒的に攻めたてます。
3-4-1-2のイタリアに対して、4-2-3-1なオランダはサイド攻撃において圧倒的に有利に立てる訳でありまして、尚かつ当時のオランダにはオーフェル、ゼンデンという生粋のウィンガーがいた訳でして、更には両SBも中盤の選手であるボスフェルトとジオが務めているので、もうこれは当然やりたい放題になる訳ですよ。
対するイタリアのサイドは若いザンブロッタと当時にして既に老練なマルディーニ。
この対決は見物でしたが、前半の最初の方に関してはオランダが完全にサイドを制圧出来ていました。
ゼンデンは絶好調でキレキレ。
若きオーフェルも動きが軽よかで、基本的に1対1ではマルディーニに勝利していました。
こうなるとイタリアはファウルが増えてきます。
しかもマルクス メルクさんの笛は厳しかった。
前半34分でザンブロッタがあえなく2枚のイエローで退場。
どちらのカードもファウルはファウルなんだけど、イエローに値するかどうかは主審次第って感じでしたからね。
納得がいかない感じのアズーリでしたが、更に直後に疑惑のPK判定。
こちらもネスタのクライフェルトに対するプレーは、まぁファウルっちゃぁファウルやねんけど、取る審判の方が少ないんちゃうか?って感じ。

まぁこのPKはトルドが伝説の序章となるセービングを見せ、フランク兄さん及びオランダ国民を失意に落としました。
でもまだこの時点ではオランダに余裕があった。
なんてったって数的優位だし。
しかも数的優位に立つ前の段階でも攻めまくってたし、ボールポゼッションは7割を超える時間帯もあったし。

イタリアは右WBのザンブロッタが退場になった事で4-4-1的にシステムを変更。
カンナバーロが右SBっつうか右のエリアを担当し(だって全く攻め上がらなかったからさ)、ネスタ、ユリアーノで中央を固め、マルディーニが左SBに。
サイドはその前に右にデルピエロ、左にフィオーレを置いて固めてきました。

この布陣がピタリとオランダにあったのかどうだかは結果論でしかないのですが、後半のオランダは完全に前半の勢いを無くしてしまいました。
サイドの攻防においては同人数になった事もあってか、中々破れず、かといって中央にパスを通そうもんならインターセプトされる。
元々ロングボールやハイボールを使うのは主義に合わないからやらないし、だからセットプレーもそんなに強い訳じゃない。
ガッチリ固められているので、カウンターも出来ないし、まぁ出来たとしてもやらない。
攻めてる時間(ボールを持っていた時間と言った方が適切か)はオランダの方が長かったけど、決定機はむしろイタリアの方が多かったかな。
後半から延長にかけては。
デルベッキオが外していてくれなかったら、90分間で試合は終わってたやろうね。
オランダ最大のビッグチャンスでもあった2回目のPKも今度はクライフェルトがポストに当ててしまい(後にこれはトルドの神通力と言われる)、もうこれにはアレナに集まったオランダサポも笑うしかなかった。

結果知ってるから、ってのもあるかもしれませんがオランダからはドンドン得点の臭いが消えていきイタリアに太陽が差し込んでいるように見えました。
PK戦になった時点で、もうイタリアは勝利を確信していたんじゃないかな?
イタリア94、フランス98とW杯では2大会連続でPK負けしてますが、この日に関しては精神的に余裕があったハズです。
だってイタリアは時間稼ぎしてましたからね。
リードしてる訳でも無いのに。
これはもう「PK戦に持ち込めば勝てる」という全員の共通意識があったからでしょう。
逆にオランダはPK戦に持ち込みたくなかったので焦っていた。

そしてPK戦。
1人目にフランク兄さんをチョイスしたのはギャンブルでしたねぇ。
今から考えると。
ここで兄貴が決めてたら試合中の2度のPK失敗の悪いイメージが断ち切れたかも知れませんが、見事に賭けは失敗。
もう2人目のスタムなんてチカラ入り過ぎちゃってましたからね。
こうなるとクライフェルトが決めたシュートでさえ、確率論による"たまたま"に見えてしまうから不思議。
ボスフェルトは試合を決められる選手ではなく、万事休しました。

逆にイタリアの方はディビアッジョに4年前の呪縛を解き放たせるという賭けに成功し、ペッソット、トッティと落ち着いて成功しました。
トッティはこれまた語り継がれるパネンカキック(イタリア的には"クッキアイオ"か)だったしね。

改めて冷静に試合を振り返ってみると、チャンスを決めきれず、攻め疲れてアイディアも無くなってしまったオランダが敗れ去ったのは至極当然の結果だったと言えます。
イタリアは、ある意味「守ってカウンター」という自分達のスタイルを貫き通せた訳だしね。
でもオランダは美しく散ったので、これはこれで哲学を守ったとも言えます。
PK戦で勝つのは、なんか"らしくない"からね。

選手個別で言うと、トルドは言われている程に活躍していたって事もなかった。
だってPK以外は大きなピンチもなかったからね。
でもまぁそのPKを止めた、ってのがデカイねんけど。
ブッフォンが怪我してなかったら、この日の勝利は無かったのかもしれない。
でもブッフォンなら決勝のロスタイムにゴールを奪われる事もなかったのかもしれない・・・・。
え〜、話を戻すと、つまりトルド以上にディフェンス陣だった訳で、具体的に名前を出すとカンナバーロとネスタですね。
ユリアーノはPK献上するわ、無駄なファウルは多いわ、マークを外すし、あっさり飛び込むわで全然でした。
だから余計にネスタとカンナが光ったとも言える。
マルディーニは前半こそ我がオーフェルにやられてましたが、後半からはキッチリと役割を果たしていましたし、攻め上がりも披露し攻撃の貴重なアクセントになっていました。
流石です。
フィオーレはこの大会絶好調だったハズなのですが、この試合では特に目立てずトッティとデルピエロとは質が違う感じでした。
結局その後の評価にまんま当てはまる訳ですけど、この大会に関しては滅茶苦茶輝いてたハズやねんけど。
まぁ、んでそのデルピエロ。
個人的には、この試合のMOMをあげたいぐらいです。
基本的には中盤の右で守備に奔走し、ひとたびボールを持てばドリブルでファウルをゲットか絶妙なスルーパスでチャンスを演出。
やっぱり印象に残ったのはドリブルですね。
コース取りが完璧だったのが、キープ力が凄まじいのか、間合いが良いのか。
なんだか良く解りませんが、あのスピードで突っ切る訳でもない独特のドリブルで兎に角ファウルを獲得しまくりました。
イタリアは流れの中でチャンスを作り出しにくい状況でしたので、ボール奪う→デルピエロに渡す→ドリブル→ファウル→FK→チャンス、というのが後半から延長にかけては延々繰り返されました。
それでも解っていてもファウルでしか止められないドリブル。
やっぱり私はアレックスが好きだ、と再認識させられました。
アズーリの10番は輝きましたが、オレンジの10番はスペースの無さに沈黙。
ベルカンプの雄姿をもう一度観たかったので残念でした。
クライフェルトは変態的な巧さ、強さが時折炸裂していましたが、大会得点王の勢いをもってしてもカテナチオは崩せず。
こういうプレーを観ると、今でもまだまだやれるんじゃないか、と思ってしまう。
同生年月日のニステルが第一線でバリバリなんですから。

あと中盤のコクーとダービッツのコンビは大変素晴らしかったです。
ある意味オランダのシステムは4-2-4な訳で、前の4人(クライフェルト、ベルカンプ、ゼンデン、オーフェル)は殆ど守備しません。
なので中盤は2人で切り盛りしないといけない。
でもこの時のコクーとダービッツならやれた。
特にダービッツが出色。
凄まじい運動量とボール奪取能力、尽きないスタミナ、更には攻撃参加まで。
完璧過ぎますよ。ダービッツなくして、こんな攻撃偏重なシステムは採用出来なかったやろうなぁ。
03-04シーズン後半にバルサの監督であったパイナポーがコクーとダービッツで中盤を組ませたかったのも良く解ります。
そしてバルサはダービッツ加入以降に大快進撃を見せる事に成功し、この時のダービッツ&コクー(更にはチャビ)コンビも決して色褪せていませんでした。
いや〜、ダービッツやっぱ最高だ。
そしてオランダを語ると、やっぱ長くなるなぁ・・・。
もうこの頃に抱いていた代表チームへの熱き想いは何処へやらですがね。

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