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2016年6月28日 (火)

上杉鷹山 童門冬二

上下巻でね、700ページ以上もあるんですよ。
なので、勧められて本は手元にあったものの全く気乗りはしてなかった。
それに時代物って、あんまり読む気が起こらないのでね。
歴史自体は嫌いじゃないねんけど、歴史小説にはそこまでテンション上がらないのよ。
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だから読み始めるまでには結構時間かかったんです。
しかしスタートを切ってからは、すぐでした。
1日で読破しちゃいました。

そう、つまり面白かったんですよ。

恥ずかしながら、今の今まで上杉鷹山の事なんて全く知らなかった。
むしろ何故、学校の授業で教えてないの?
ってレベルでしょ、これは。

同時代の田沼意次や、松平定信の事は習った記憶ありますけどね。
確かに日本全体から考えれば、彼等の方が影響力もあっただろうし、歴史的事実として記す必要があったというのは解るけど。

一気に読んでしまった理由の1つとしては、これが単なる伝記小説じゃなかったからというのがあります。
単純に「こういう凄い人物がいたんですよ~」って、記録をなぞられるだけじゃ面白くなかったでしょうね。
この本の良かった所というか、個人的に響いた所は「ビジネス書」だった所です。

いかに鷹山の政策が効果的だったかというのが、現代社会のビジネスの側面から語られている。
だから感情移入出来るというか、自分の職場に置き換えて読んでしまうというか。
共感出来たり、これは使えると感じる部分が多いから読むスピードも早くなったんでしょうね。

鷹山って、別に当たり前の事やっただけやん、って思う人もいるかもしれません。

借金まみれの米沢藩において、改革を行った鷹山。
その1つに侍が農業や商売をするというのがありました。
「休まず遅れず働かず」の原則で、何もせず偉そうにしているのが当たり前だったのです。

戦国時代なら、それでも良かった。
武士は命をかけて戦い国を守ってた訳ですから、農民や商人の「上に立って」然るべきだったのです。
しかし時代は徳川政権安泰の江戸時代。
戦乱の世が過ぎ去って、戦は全く無くなりました。
にもかかわらず、米沢藩では大量の侍を雇っており、それが財源を圧迫していたのですね。
何もせず、タダ飯を喰らうというだけの人間が。

何の生産性も無い高給取りに「働け」と言うのは、現代では当たり前の様に感じられますが「士農工商」の原則が罷り通っていた時代では有り得ない事でした。
その常識を打ち破ったのが鷹山であり、だからこそ反発も多かった。
そんな反対派との戦いなどを色々書いてたら、そら上下巻にもなりますよww

まぁこれは今でも通じる話ですよね。
我々が今は「当たり前」と思っている事でも100年後になれば笑い話になる、そんな事ってあると思うんですよ。
お侍様に土を耕させる、なんて当時は非常識なんてレベルじゃなかった事なんですから。
まず常識を疑う、ってのが大事やでなぁ。

鷹山が常識を打ち破った事は、他にも色々あります。
例えば、民を大事にした事。
これも士農工商の話に繋がりますが、武士より下のカーストは当時は「奴隷」みたいなもんでしたからね。
どれだけ税金を搾り取るか、「生かさぬように殺さぬよう」にじゃないけど、それだけの為の存在だったのです。
無礼を働けば簡単に「切り捨て御免」で殺される。
そんな支配制度だった訳ですから、そもそも「彼等のために」なんて発想自体が無かった。
そう、人権なんてものが無かったのよ。

そこをおかしいと考えて、基本的人権を尊重したのが鷹山。
これも今では当たり前ですが、当時としては斬新。
そして、その方が絶対皆が幸せになれるというのは、決まりきった事だったのです。

う~ん、固定観念を取っ払わなアカンなぁ。

こんな本が1980年代初頭に出版されてたとはなぁ。
無知とは怖いもんです。

1個だけ苦言を呈するなら、新聞連載を本にしたって事で仕方無いねんけど、説明が長い箇所が何回かありました。
こっちとしては1日で一気に読んでるから、例えば(物語上は)久しぶりに出てきた人物でも覚えてるんですよ。
でも新聞連載ではそういう訳にもいかなかったのか、「この人はこういう人物ですよ~」「ほら、あの時に出てきた彼ですよ~」みたいな説明文が何回も出てくるのよね。
そこが、ちょっと歯がゆかったな~。
冗長やったわ。
少しずつ読む人に対しては親切やけどね。
新聞連載やから、前のページに戻って「ああ、こいつアレか。あの時のやつか」みたいに振り返れないし。
そこだけが残念やったけど、それ以外は凄く良かったよ!

なんかまたビジネス系の本とか読みたくなってきた!
一時期読んでて、ここ数年は全く読んでなかったけど。


                        


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