2006年7月15日 (土)

ドイツ大会総括

ドイツ06をさらりと検証したいと思います。

まずは恒例の一言感想から。

準決勝 ドイツ 0-2 イタリア

延長後半ロスタイムにイタリアが立て続けに2点を奪いファイナルへ。
全く興味をそそられなかったカードなのでハイライト観戦。
まぁ予想通りというかなんというか・・・・・。

準決勝 ポルトガル 0-1 フランス

ポルトガル自慢のアタッキングフットボールは炸裂せず。
ジズーの神通力でフランスがファイナル進出。
あまり期待していなかったが、その通りのあまりおもしろくない試合でした。

3位決定戦 ドイツ 3-1 ポルトガル

シュヴァ坊の実質ハットトリックの活躍でドイツが名誉を勝ち取りました。
基本的に消化試合なんで勿論ハイライト観戦。
両チーム共にメンバー落としてきたしね。
まぁ3決ってのは勝ちたい気持ちだけの戦いなんで、ドイツが勝って当たり前ですわ。

決勝 イタリア 1-1(PK 5-3) フランス

眠さ満載の決勝。
色々ありましたが、結果的には今大会を象徴する様な内容のゲーム。


さてさてそれでは総括しましょう。
64試合中8試合しか見てないので総括もくそも無い訳ですが。。。。
大会前に危惧していた事が実際に起こった大会でした。
具体的にもう一度書くと試合内容の質の低下。
選手のコンディション、暑さ、ハードスケジュールを懸念していましたが、実際その通りになりました。

やはり選手は激しいリーグ戦を終えたばかりで体が非常に重い状態。
そういう時は怪我をしやすく、また治りにくいもので、大会の主役と期待されていたルーニー、オーウェン、ベッカム、ランパード、リケルメ、メッシ、ロナウジーニョ、アドリアーノ、プジョル、トッティ、トーニ、バラック、ズラタン、マルケス、デコ、アンリ、シェフチェンコらは、いづれもコンディションの不良からベストなパフォーマンスを見せる事は出来ませんでした。
特にオーウェンなんかは病み上がりで出場し、更に大きな怪我を負ってしまった最悪のパターンでしょう。

次に暑さ。これは予想以上でした。画面観てるだけで暑そう。
名波もスタンドで観てるだけで暑くていやになると言ってたし。現役選手がプレーしてない状態でそういう発言をするんだから相当なもんだったんでしょう。
で、これに輪をかけるのが詰まった日程。
特にGLを終わってからはよりキツくなり、興味深いカードになればなるほどベストな状態からは遠くなっていく悪循環。

元々ナショナルチームの試合の質はクラブチームに及ばないのに、選手がネームバリュー通りのプレーを見せれないのなら、クラブチームの質には程遠く、つまりおもしろくない訳です。

で、意外だったのは大きな番狂わせが全く起きなかった事。
ここまで書いた内容は韓日大会でも全く同じだった訳ですが、違ったのがその点。
何故番狂わせが起きなかったのか?
1つは列強が韓日大会を教訓にして油断しなかった事。
もう1つが強豪国と途上国の差が無くなった事。
そう一見、「強豪国vs途上国」のカードで強豪国が勝ったんだから差があるように思えますが実はそうでは無い。
途上国のチームも強豪国と同じ状態になってるから負けたんです。
途上国の選手がどんどんヨーロッパのメガリーグ、メガクラブに移籍出来る様になった(つまり実力の差は狭まっている)事によって、強豪国の選手と同じ様に疲弊してしまった訳ですよ。
だから結果的には番狂わせが起きなかった。
そして途上国までもフレッシュな状態では無いので余計に試合の質が低下した。
全体的なゴール数の減少もその結果だと思うし、ハットトリックが無かったのもその結果だと思う。
突出したストライカーが弱小国をタコ殴り、ってシチュエーションが産まれなかった訳ですからね。
まぁ全てあくまでも個人的な意見ですが。

そんな大会を勝ち上がって行ったのは、八百長疑惑払拭に燃えるイタリアと有終の美を飾りたいジダン率いるフランス、そして開催国ドイツ。
つまり負けられない気持ちが強いチームが勝ち上がって行きました。
ポルトガルは単純に強かった。EURO04で成功したチームがそのままバージョンアップした様なメンバー構成ですから、ある意味完成度では大会トップだったかも知れません。

さてこれからW杯はどうなっていくのか?
現状は98年大会からドンドン下り坂な訳ですが、このまま堕ちて行くのか、それともクラブチームとの逆転現象が起こるのか。
こればっかりは全く読めないですからね。
4年後に期待しましょう。
ナショナルチームもクラブチームもどっちもおもしろくなれば最高なんですが・・・・。

最後に大会ベスト11とMVPを選びたいと思います。
試合観てないんで目立った選手中心になり、かなりニワカっぽくなりそうですが・・・・。
一応ベスト8進出チームから選びたいと思います。

GK

レーマン、ブッフォン、リカルド辺りが候補かな。
この中だとやはり目立ったのはブッフォン。

右SB

ザンブロッタ、ミゲウ、サニョル辺りが候補かな。
っつうかミゲウが今大会でブレイクした、って言われてるけど正直ハァ??って感じですよね。
EURO04で確固たる地位を築き、移籍したバレンシアでも順応。そんな選手を今更ブレイク、って・・・。
ロッベンにしてもメッシにしてもラームにしてもベストヤングプレーヤー賞を受賞したポドルスキにしても、もう誰もが知ってる選手ばっかりでしょ?むしろ「ブレイク」って彼等に喧嘩売ってんの?って感じ。
尚、ベストヤングプレーヤー賞最終候補選手は、受賞したポドルスキの他にC・ロナウド、バレンシア、メッシ、バルネッタ、セスクです。
全員真新しくないでしょ?予想通りのプレーでしょ??
え〜と、話が逸れましたね。
ザンブロッタもハイパフォーマンスでしたが、最初コンディション不良で試合出てなかったし、左SBもやってたし。で、ミゲウで良いかな。

CB

カンナバロとカルバリョで決まりでしょ。
ルシオも評価高かったけど、前述の2人は実際試合でも別格でした。
アジャラ、テュラムも捨て難いですがね。

左SB

ラーム、ソリン、グロッソ、コール、アビダル辺りが候補かな。
得点に絡み結果を残したグロッソが一番インパクトありますが、全体で見るとラームが頑張ってたんじゃないでしょうか?
っつうかラームも「新星」なんて言われてるけど、オマイラ何年試合観てないの??
シュツットガルトでブレイクしたの何年前よ??EURO04でもバリバリのレギュラーやったぞ!!!

センターハーフ

フリングス、マスチェラーノ、カンビアッソ、ピルロ、ガットゥーゾ、ペロッタ、ジェラード、マニシェ、ゼロベルト、マケレレ、ビエラ辺りが候補かな。
とにかくマケレレ、ビエラのコンビが突出しまくってたけど、他にも良い選手が一杯いますなぁ。
本来左ウィンガーながらセレソンではセンターハーフという新境地を予選から開いたゼロベルトも本大会でも継続してそのパフォーマンスを見せたし、フリングス、ピルロは完全にチームの心臓でした。
まぁそれでもマケレレ、ビエラでしょ。

オフェンシブハーフ/アタッカー

マキシ、コール、リベリ、ジダン、フィーゴ、C・ロナウド

大会MVPを受賞したジダンの最期の輝きも御見事でしたが、それに負けず劣らずキレていたのがフィーゴ。
やはりギャラクティコですよ。
リベリはリーグアンの好調をそのまま維持し、マキシ、コールはそれぞれアルゼンチン、イングランドの攻撃の核となっていた。栗坊に関してはフィーゴに触発された面が大きいか。
ジズー、フィーゴ、マキシで良いのでは。

FW

クローゼ、サビオラ、クレスポ、アンリ、ヴォローニン

大会得点王のクローゼが5得点。
2位が3得点でズラリと並んだ今大会の得点ランキング。
全体的なゴール数も少なかったですが、ストライカーも活躍出来ませんでした。
クレスポ、アンリは3得点しましたが、動きが全く本来のものでは無かった。
ロナウド、ラウルに関しては、もう限界??
選ぶとしたらクローゼやわな。


そんな訳でベスト11決まりました。

       ブッフォン
ミゲウ カンナバロ カルバリョ ラーム
    マケレレ  ビエラ
 マキシ    ジダン   フィーゴ
       クローゼ


でMVPですが、これはジダンで良いと思いますよ。
なんか剥奪みたいな話も出てますが、結局はジダンの大会でしたからね。
カンナバロでも良いけどね。

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決勝 イタリア×フランス

イタリア 1 - 1(PK 5-3) フランス
G: マテラッツィ(19分)         ジダン(7分、PK)
PK戦:ピルロ○、マテラッツィ○、デロッシ○、デルピエロ○、グロッソ○
         ヴィルトール○、トレゼゲ×、アビダル○、サニョル○

イタリア:ブッフォン、ザンブロッタ、F・カンナヴァロ、マテラッツィ、グロッソ、カモラネージ(86分、デルピエロ)、ピルロ、ガットゥーゾ、ペッロッタ(61分、ヤクインタ)、トッティ(61分、デロッシ)、トーニ

フランス:バルテズ、サニョル、テュラム、ギャラス、アビダル、ヴィエラ(56分、A・ディアッラ)、マケレレ、リベリ(100分、トレゼゲ)、ジダン(110分、退場)、マルダ、アンリ(107分、ヴィルトール)


さぁ遂に決勝戦です。
残念ながら結果を知ってからの観戦となりました。
流石に決勝ともなると、こちらの情報遮断力よりも向こうの報道力の方が上回ってしまいます。
それにジダンの頭突き退場、っていうインパクトのある出来事があったしね。
そういう事情もあってか、全くおもしろくないファイナルでした。

史上最も退屈な決勝戦だったんではないでしょうか?
両チームともに足が止まりまくりで、全っ然アクションが無く非常に眠たい試合。
全体的に間延びしまくりだし、イタリアなんて決定機何回あったよ??

マルダのダイブで得たPKをジダンがチップキックで決めて早々に先制したフランスですが、ペースを掴む事は出来ませんでした。
むしろセットプレーの対応が甘過ぎで、簡単にマテラッツィやトーニに競り負ける有様。
そこから同点に追いつかれたしね。
ビエラやテュラムは常に彼等と対戦してるんだから、ピルロのキック精度やマテラッツィの高さ等を知らなかったとは思えません。

同点の状態になってから更に試合は停滞。
まだどちらかが負けている状態ならば、一方が無理に攻める展開も見られたやろうけどそれも無く。
基本的に終始ユルユル。
調子が悪いアンリの個人技頼りのフランスと、自慢のカウンターすら繰り出せなくピルロのセットプレー頼りのイタリア。
イタリアはトッティが全くフィットせず当然の途中交代。アレックスも周囲のサポートが皆無の状況では持ち味を発揮するには至りませんでした。

そしてダラダラと緊迫感の無いまま延長へ。
そこで事件は起きます。
ジダン引退試合で退場。

まぁジダンらしい最期であります。
ラフプレーでの退場はしょっちゅうしてた選手だけに驚きは無い(まぁ知ってたからってのもあるけど)が、あんなダイナミックなヘッドバットは中々お目にかかれませんよ。
マテラッツィが何を言ったのかは知りませんが、ジズーもマテラッツィがそんな選手である事は百も承知の筈だったろうに。
ただこれでマテラッツィがフットボール界の悪役から全国区の悪役になった事だけは事実。

大ブーイングのまま試合はPK戦へ。
ジダン、アンリというPKキッカーがいないフランスとピルロ、デルピエロというPKキッカーがいたイタリア。
ブッフォンとバルテズというGKの差もあり、まぁイタリアが順当なPK勝利でしょう。

消耗戦を制する精神力と八百長疑惑に対する反発力が産んだ優勝でしょうか。

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2006年7月 8日 (土)

SF ポルトガル×フランス

ポルトガル 0 - 1 フランス
G:ジダン(33分、PK)

ポルトガル:リカルド、ミゲウ(63分、P・フェレイラ)、F・メイラ、R・カルヴァーリョ、ヌーノ・ヴァレンテ、コスティーニャ(75分、H・ポスティガ)、マニシェ、デコ、フィーゴ、C・ロナウド、パウレタ(68分、シモン)

フランス:バルテズ、サニョル、テュラム、ギャラス、アビダル、ヴィエラ、マケレレ、リベリ(72分、ゴヴ)、ジダン、マルダ(69分、ヴィルトール)、アンリ(85分、サア)


さて準決勝最後のカードです。
試合が行われてからもう3日も経ってますが、まだ情報遮断に成功出来ています。
もはや日本からは完全にW杯台風は過ぎたと言って良いでしょう。
「ドイツ×イタリア」は退屈すぎるカードなんで観ませんでしたが、コッチは期待出来そうでしょ?
ポルトガルがなんかやってくれそうな、そんな予感がして観ました。
EURO2000の恨みもあるしね。

しかし期待は裏切られた。
序盤こそ両チーム攻勢をかけていたが、その後は停滞。
ポルトガルは疲れとフランスのゲーム運びと審判の笛に完全にやられ、フランスはゲームを殺す事に終始。
まぁセミファイナルともなれば手堅くはなるけど、非常に退屈なゲームでした。

なにせフランスの守備ブロックが堅すぎる。
良く言えば堅守ですが、悪く言えば眠い。
4バックは最後まで集中を切らさずラインコントロールが出来ていたし、その前のビエラ、マケレレについてはもう書く必要も無いぐらいパーフェクト。
ロナウドのドリブルもすぐに複数人数に囲まれ、パウレタもテュラムが完全ブロック、フィーゴ&ミゲウの右サイドの崩しも悪く無かってんけど、それ以上にディフェンスが光っていた。
あとはポルトガルの疲れね。
ここまで退場者2人を出して戦ったり、PK戦まで行ったり、とタフな戦いを強いられてきました。
楽だったのはGLだけですからね。
動きたくても最後は動けなかったよね。
そして審判。
EURO2000でも審判問題で揉めたポルトガルですが、またしてもその悲劇が起こりました。
当時フィーゴは「フランスを勝たせようというチカラが働いていた・・・・」って言ってましたが、今回それは大いに感じた。
やっぱりジダン絡みですわ。
大会の盛り上がりを考えるとジズーですわ。
明らかな誤審ってのは無かったし、PKも正当なものでしたが試合全体を通してフランス寄りだった事は揺るぎない事実でしょ。

さてさて決勝はフランスとイタリアの対決になりました。
これはもう全くファンタジーを期待出来ない決勝ですね。
CLの準決勝が最高におもしろいのは、やっぱりH&Aやからですね。一発勝負やとどうしても守備的になってしまうのが心情ってもんです。
まぁもう決勝はどっちが勝ってもエエわ(笑)

最後にジダンを褒めときましょ。
あのPKは相当なプレッシャーがかかっていたと思います。
決めたら先制の場面にも関わらず、蹴る側の方がプレッシャーがかかるという特殊なPK。
それはやっぱり今のジダンの状況があるから。
でも、それでも蹴りに行ったジダンの勇気。そして決めた技術力。
ましてやリカルドはPK戦で止めまくってた訳ですからね。
いやいや世界最高の名に相応しい男ですよ。

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2006年7月 5日 (水)

QF 終了

さて準々決勝も終了しました。
トーナメントでは通常一番おもしろいのがベスト8。
その期待通りの試合もあれば、そうで無かったのもありますが、4試合中3試合をフルタイム観戦しました。
しかし驚くほどの日本列島の冷めよう。
日本が敗退した途端に一気にW杯熱は冷めたようです。
それを一番実感出来たのは、結果を知らずに見れた事。
3試合とも試合翌日の観戦だったにも関わらず情報は一切漏れてこなかった。
日本が生き残ってる時はそう簡単にはいかなかったからね。
いやいや日本人の熱し易く冷め易い体質は何年経っても変わらないようです。
そしてこれはまだまだサッカーが文化になっていない証拠でもありますね。

さてさて御託は置いといて一言感想行ってみます。
4試合中3試合は詳細なレポがあるので、そっちを見て下さい。

ドイツ 1-1(PK 4-2) アルゼンチン

開催国と優勝候補筆頭チームの対戦でしたが、クオリティが低く退屈な試合でした。

イタリア 3-0 ウクライナ

イタリアの退屈なサッカーを見たくなかったのと、ウクライナに可能性を感じれなかったのでベスト8唯一のハイライト観戦。
その判断は間違ってなかったと思いました。

イングランド 0-0(PK 1-3) ポルトガル

白熱したのは最初だけ。意地だけのイングランドと手負いのポルトガル。
どっちが進んでもおかしくは無かったが、まだポルトガルの方がファンタジーが残ってるので良かった

ブラジル 0-1 フランス

ベスト8唯一の好ゲームと言っても過言では無いでしょう。
やっと昔のW杯らしい試合に巡り会えました。
それでもクラブチームのLVの試合に比べると物足りないけどね。それはひとえにブラジルの不調が原因です。


さてベスト4に駒を進めたのは全て欧州のチーム。
つまりここからは「EURO06」な訳であります。
実に24年ぶりの出来事らしいのですが、私は大会前に予想してました!!!!!!!
スゲーーーーーーーーー!!!!!!!!
でも予想はドイツ、チェコ、オランダ、ウクライナですからね。ドイツしか当たってない。。。。。。
まぁ予想なんてそんなもんです。

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2006年7月 2日 (日)

QF ブラジル×フランス

ブラジル 0-1 フランス
G:アンリ(57分)

ブラジル:ジーダ、カフー(76分、シシーニョ)、ルシオ、ファン、ロベルト・カルロス、ジウベルト・シウヴァ、ジュニーニョ(63分、アドリアーノ)、ゼ・ロベルト、カカ(79分、ロビーニョ)、ロナウジーニョ、ロナウド

フランス:バルテズ、サニョル、テュラム、ギャラス、アビダル、マケレレ、ヴィエラ、リベリ(77分、ゴヴ)、ジダン、マルダ(81分、ヴィルトール)、アンリ(85分、サア)


準々決勝最後の試合はフランス98決勝と同じカードになりました。
つまり因縁の対決。前々回大会王者と前回大会王者の対戦でもあります。
ブラジルは怪我のエメルソンと不調のアドリアーノを外し、4-3-2-1風な布陣。
一方のフランスはスペイン戦の勢いそのままな布陣です。
そうフランスには勢いがあります。大会前の評価は最悪だったフランスですが今となっては一丸となって戦っています。
対するブラジルは何となく勝ち上がって来た印象。
悪いながらも勝てる事は良い事ですが、優勝候補の呼び声が圧倒的に多かったブラジルからすると物足りない出来。
初めて強豪国と当たるこのクォーターファイナルが真価を問われる一戦になりそうです。

さてキックオフ。
立ち上がり良い感じで入れたのはブラジル。
ガウショにやっとキレが?!前にいるのがロナウドだけでスペースがあるのが良いのか?
しかしブラジルが良かったのは立ち上がりだけ。その後はフランスにペースを握られます。
まずブラジルは全然中盤がなっていない。
もうね、ビエラとマケレレ(特にマケレレ!!!)が目立ちまくりなんですよ。
華麗なるパスカットからバシバシ前線にボールを送られます。
そしてジダンにも自由を与えまくり。
絶対に警戒してる筈なのにフリーにさせすぎなんですよね。
ブラジルの管理が甘いのと、ビエラ、マケレレの働きが素晴らしいのと、2つ理由はありますが目立ったのはブラジルの甘さです。
ここまでの戦いも内容よりも結果重視できたらしいですが、そのツケをいよいよ払う時がきたようです。
でもブラジルは本気で中盤の構成に取り掛かったとしても難しかったやろうな。
この日もカカが明らかにコンディション悪そうやったし、ゼロベルトは元々ウィンガーやしね。
ペルナン君やエメルソン、エヂミウソン、ジウベルト・シウヴァ等々のファイター系を中盤に配置すれば纏まるやろうけど、そうすると「カルテット・マジコ」を起用出来なくなっちゃいますからね・・・・。
だからこういう風になっちゃったんやろね。
結局「カルテット・マジコ」を使っても魅力的な内容に出来なかったが、使わなきゃ批判の嵐やったろうし。
ガウショはこの試合は最初こそキレが戻った様に見えましたが、結局はコンディション不良のまま。
原因は明らかに栄光に満ちたシーズンをバルサでおくったせいです。
アドリアーノ、カカも確実にカルチョでの激しいシーズンで疲弊していました。
そして今回のブラジルにはそんな疲労を乗り越えるような目標が無かった(目標はそりゃ連覇やろうけど)。
ここまでの4試合が楽だったのも負けた原因。
フランスの様に大会中も苦しんで結束してきたチームとは温度差が違いすぎた。
実際フランスは良かったよ。
例えブラジルが最高の状態でも、この日のフランスとは難しい試合になったでしょう。
ジズーが世界最高のプレーをしている時に勝てるチームなんてそうそうないですよ。
そのジズーとブラジルに枠内シュート1本しか許さなかった最高のディフェンス陣。
負ける要素なんて全く無かった。

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QF イングランド×ポルトガル

イングランド 0-0(PK 1-3) ポルトガル

PK戦:シモン○、H・ヴィアナ×、ペティート×、ポスティガ○、C・ロナウド○
ランパード×、ハーグリーヴス○、ジェラード×、カラガー×

イングランド:ロビンソン、G・ネヴィル、テリー、R・ファーディナンド、As・コール、ハーグリーヴス、ベッカム(51分、A・レノン)(118分、カラガー)、ジェラード、ランパード、J・コール(65分、クラウチ)、ルーニー(62分、退場)

ポルトガル:リカルド、ミゲウ、F・メイラ、R・カルヴァーリョ、ヌーノ・ヴァレンテ、ペティート、ティアゴ(74分、H・ヴィアナ)、マニシェ、フィーゴ(86分、ポスティガ)、C・ロナウド、パウレタ(63分、シモン)


まさに死闘という名に相応しい戦いでした。
EURO2000、EURO2004といずれも記憶に残る好勝負を演じた両者。
この日もその期待を裏切らなかった。
イングランドは守備的、守備的と言われてましたがこの試合に関しては積極的に戦っていた。
いやルーニーが退場してからは攻撃的に行くのは流石に無理でしたが、闘争心は最後の最後まで衰えませんでした。
まずテリーとリオの真ん中の守備が凄く良かったよね。
数的不利になってからは基本的に攻められ続けていた訳ですが、完封出来たのはやはり中央の堅さによるもの。
そしてハーグリーヴスの活躍も見逃せませんでした。
バイエルンではベンチを暖める事も多く、メンバー選出に疑問符を投げつけられていたハーグリーヴスとエリクソンでしたが、そんな声をこの日は吹き飛ばしましたよ。
いや俺はハーグリーヴスを信じていたので、この活躍も全く驚きでは無かったですがね。
4-1-4-1の中盤の底に入ったハーグリーヴスは、こぼれ球拾いまくり〜の、ディフェンスラインのカバーリングしまくり〜の、オーバーラップはしまくり〜の、攻撃を遮断しまくり〜の、ってな感じで、もう1人で中盤を完全制圧ですわ。
これは是非デコとの対決が見たかった。
イングランドはベッカムの体調不良、ルーニーのロハ、ジョー・コールの不調、と色々誤算はありましたが、逆に時間が経つにつれてドンドン結束していった。
「守ってクラウチに放り込む」という明確なビジョンがあったからでしょう。
そのクラウチですが、今まで見た中で最もハイパフォーマンス。
ボールも収まらないし、競り合いにも勝てないし、ボールを拾っても何も出来ない、ってのがアンフィールドでのクラウチ君。
しかしこの日は普段出来ていない事が全て出来ていた。
ベニテスにとっては嬉しい誤算でしょうか。
レノンの突破も光っていたね。

ポルトガルは相手が10人になってから完全にリズムを崩しちゃいました。
それまでず〜と張り詰めていた緊迫感が一瞬取れた、そしてそれを戻す事が出来なかった、って感じかな。
それまではフィーゴと栗坊のサイドアタックが抜群で、故障上がりのネビル兄やベッカム、Wコールをモノともしてませんでしたからね。
しかし数的優位になってからはそういう雰囲気が消えた。
イングランドの結束力とイングランド大サポーターの前で気持ちで負けていた感じがあった。
レノン、クラウチが効果的に働いたイングランドに対し、シモン、ポスティガ、ビアナの貢献は低く、交代カードでも負けていた。

こういう状態でPK戦に入ると通常勝つのは劣勢だったチーム。
しかし今回に関してはGKの差がそのまま結果に表れてしまったPK戦でした。
いやロビンソンも2本「外させた」ので悪くは無かったのですが、それ以上にリカルドが光っていた。
全てのコースを読んだうえに3本ストップ!!
EURO04ではグローブを外し、「気合い」で止めていた印象が強かったが、この日は冷静そのものでした。
これが2年間の成長か、それとも2年前にPK戦を制した自信か。
前回はホームでしたが、今回は完全なアウェー状態。イングランド大サポーターの目の前でそれをやってのけた精神力に軍配は上がりポルトガルは正々堂々と準決勝進出です。

イングランドはルーニーのラフプレーと共に大会からサヨナラ。
ルーニーの若さが悪く出てしまった非常にわかりやすい結果です。
この経験を糧にルーニーが「ベッカム」になるのか、それとも「オルテガ」になるのか。
今後が楽しみですね。
でも昨季のCLでも既にしょうもない事で退場してるしな・・・。いまんとこは「オルテガ」か・・・。

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QF ドイツ×アルゼンチン

ドイツ 1 - 1(PK 4-2) アルゼンチン
G:クローゼ (80分)              アジャラ(49分)
PK戦:ノイヴィル○、バラック○、ポドルスキ○、ボロウスキ○
  クルス○、アジャラ×、マクシ・ロドリゲス○、カンビアッソ×

ドイツ:レーマン、A・フリードリヒ、メルテザッカー、C・メツェルダー、ラーム、フリングス、バラック、シュナイダー(62分、オドンコール)、シュヴァインシュタイガー(77分、ボロウスキ)、クローゼ(85分、ノイヴィル)、ポドルスキ


アルゼンチン:アボンダンシエリ(71分、レオ・フランコ)、コロッチーニ、アジャラ、エインセ、ソリン、マスケラーノ、マクシ・ロドリゲス、L・ゴンサレス、リケルメ(72分、カンビアッソ)、クレスポ(78分、クルス)、テベス


さてここからは準々決勝です。
まずは開催国として絶対に負けられないドイツと、大会が始まってから更に評価を上げいまや優勝候補筆頭とさえ言われているアルゼンチンの対決。
これは見逃せませんよね、どちらも先に進みたくてしょうがない状態ですから。
今大会4試合目のフルタイム観戦です。
この試合は金曜の夜中だったので情報を遮断する必要も無く土曜にスカパー観戦を決行出来ました。

さてキックオフ。
予想以上に両者気合いが入りまくりで好試合を期待させる立ち上がり。
例えば今大会でも「チェコ×イタリア」の立ち上がりは凄く両チーム共に失点を恐れていました。
上に勝ち上がりたいが故に致命傷となる失点を恐れる戦い方になってしまう、これは非常にありがちなケースです。
しかしこの試合はそうでは無かった。失点よりも得点を先に奪って試合を決めてやろう、って思惑がプンプンでした。
でもワクワクさせられたのは、この立ち上がりだけでした。
試合が終わった今でもそれは不思議に思います。
何故あれだけ最高のスタートだったのに、おもしろくなくなってしまったのか?
答えは出ません。ただハッキリ言える事は、ホントにおもしろくない試合だった。
特に前半が最悪。

原因はドイツです。
前述した序盤を除けば前半のドイツは、
DFクリア→FWキープ出来ず→攻め込まれる→DFクリア→FW拾えず→攻め込まれる→DFクリア→・・・・、
が延々繰り返されただけ。
もうひたすら同じ展開。
まず問題なのはDFがクリアしか出来ない事。最終ラインでボールを奪った場合でもそこから組み立てる事は一切無かった。
攻められている状態でクリアしても数的不利なドイツFWがルーズボールを拾える確率は極端に低く、また拾えたとしてもクローゼ、ポドルスキの脆弱なキープ力と周りのフォローの皆無さではボールを奪われて当然なんですよ。
で、また攻められて、またクリア・・・・。ってな感じ。
つまりディフェンスラインのビルドアップ能力の低さと中盤の構成力の悪さに原因があった訳ですよ。
最終ラインで余裕を持った状態でボールを回していても、最終的には前線にロングボールばっかり入れてたからね。
中盤もサイドアタッカー不在なので、真ん中に寄り過ぎて簡単にアルゼンチンの網にかかってしまってました。
そして上に書いた様にクローゼ、ポドルスキにあまりにも収まらなさすぎ。
本来クローゼはもっとポストプレーとか上手いんですが、この日はホントにグダグダでした。
1ゴール出来たのが不思議なぐらいで、もっと早々に変えられてて当然なぐらい。

そしてそんな糞ドイツの内容にお付き合いしてしまったのがアルゼンチン。
上に書いた様にドイツは殆どクリアしていただけ、それ以外はず〜とアルヘンティーナの攻めの時間だった訳です。
実際ポゼッションも65%を越え、本来のやりたいフットボールが思う存分披露出来る状況下にあった。
しかしアルゼンチンにファンタジーは無かった。
ファンタジーどころか攻めの形すら作れなかった。
今大会実際にアルゼンチンの試合をハイライトでは無くフルタイムで観るのは初めてなので正直驚きました。
どこもかしこも絶賛の評価だったので、どれだけおもしろいフットボールしてるのかと思いきや全くもって評価出来る所が無い。
危険性のかけらも無いドイツ相手に中盤でゆったりパスを回しているだけ。
突破も無く、決定的なパスも無く、何とかしようと思っているのはマクシぐらいに思えました。
リケルメが不調だと何も出来ないのか?チームとしてコンディションが底なのか??この日のアルゼンチンが全てを出し切ったとは思えないのでコキ下ろしはしませんが、あまりにも退屈な前半45分間。
それはスタッツにも表れていて、両チーム枠内シュートはたったの1本ずつ。オフサイドは揃って無し。
裏への仕掛けも、GKを脅かすシュートも無かったんですから退屈な訳です。
クラッキーも前半は一度も声を張らんかったからね。

さて後半。
監督からありったけの気合いを注入される筈だと少し期待。
その期待にいきなり応えてくれたのはアジャラ。
リケルメのCKからドンピシャヘッドを叩き込みました。
これは嬉しかった。
いや、この試合別にどっちを応援してる訳でも無いのです。ドイツが勝とうがアルゼンチンが勝とうがどっちでも良い。
だから自然と興味は、「どうなれば試合がおもしろくなるか」に集中します。
で、個人的におもしろくなる展開の第1位は、アルゼンチン先制というシナリオ。
ドイツが先制すると、最低の内容のままでも守り切って終わりそうですが、アルゼンチンが先制するとこれはもう目を覚まさない訳にはいかんのですよ。
それに試合っていうのは、基本的に追いかける側のペースで進んで行きます。
だから力の差があるドイツでも失点すれば逆に攻める時間を作れる訳です。

果たして試合はそういう展開になった。
でも相変わらず迫力不足のドイツアタック。
どう考えてもサイドアタッカーが必要なのでクリンスマンは取り敢えずオドンコールを入れてきました。
まぁ素人でも考えつく采配ですよ。っつうかもっとハヨ入れろYO。それに変えるとしたら絶不調クローゼか全く効果的な仕事が出来ていないシュヴァ坊か、今にも赤紙貰いそうなポドルスキやろ!
その考えは後々届く訳ではあるが。

さてオドンコールを入れた事で僅かながら攻撃に厚みが出たドイツ。
オドンコール自身も無鉄砲に勝負を挑む姿勢が良かった。ソリンの攻め上がりを抑えれるという副産物まであるしね。
フリードリヒは全く上がらず、ラームは上がってもVfB時代のキレが無い状態だったので、ようやくサイドアタックが有効になってきたのです。
でもこれだけでは最後までアルゼンチンゴールを割る事は出来なかったでしょう。
ドイツにとって幸運な要素は2つありました。
1つ目はアボンダンシエリの負傷退場。
実力的にはレオ・フランコも遜色無いのですが、やはりGKの交代ってのはそこかしこに影響が出るものです。
これによってペケルマンのシナリオは大きく崩れたでしょう。
2つ目はドイツが弱過ぎた事。
これは推測でしか無いのですが、ドイツは弱過ぎたから勝てた。
ペケルマンに全く脅威を与えれてなかったと思うんですよ。
そうじゃないとペケルマンもターンオーバーを1発勝負でやるなんて事はしないでしょう。
R-16で延長戦をやった影響もあってか、この日は先発からしてターンオーバー。
そして選手交代もターンオーバーを意識したものでした。
リケルメは調子悪かったのでローテーションに関係無く代えられて当然だとは思いますが、もしローテーションを意識しなかったら交代の選択肢としてメッシなりサビオラなりアイマールなりが上がってきていた筈でしょ。
結果論でしか無いので、それはそれでどういう結果が産まれていたか、ってのは想像でしか無いけどね。

そんな幸運にも恵まれてドイツは同点に追いつきます。残り時間10分の時点で。
もうこの時点でPK戦を確信しました。
だってもう両チームとも疲れで動き悪かったもん。これ以上スコアが動くとは思えんかった。
まぁPK戦はPK戦であって、試合とは関係無い部分も多いのですが、アジャラ、カンビアッソといかにも止められそうなメンツが止められてしまってアルゼンチンは終焉です。

全てを出し切った訳では無い終焉なので、アルゼンチン国民のリアクションはどうなんでしょうね。
アメリカではマラドーナと共に大会を去り、フランスではオルテガと共に終戦をむかえた。韓日ではチーム全体がボロボロになっての敗戦。
では今回は??
完全に余力を残した状態での帰国です。なんだか不思議です。
でも今後こういうのがスタンダードになっていくかもしれません。そうなるとW杯は私が予想するよりも早く有名無実な大会になっちゃいます。
今回のアルゼンチンはサネッティやサムエルが外れたので、あんまり素直に応援出来なかった。
この日の試合でもボールを持ってはCBに戻すしか能が無かったコロ助を見る度に、「この膠着状態でサネッティなら絶対ドリブルで切り裂いてるよな」とか、ファウルでしか止めれないエインセを見る度に、「サムエルならファウル無しでエースを潰せるよ」とか思ってしまっていたのです。
これも結果論ではあるが、やはりベテランのチカラ無しで大会制圧は不可能だったって事ですよ。
オランダに続いてアルゼンチンが証明してくれました。
でもベテランがいたら予選も突破出来なかった、とも言える訳でようするに何とでも言えるんですけどね。

さてドイツ。
準決勝進出で一応のノルマは達成と言えるかもね。次で負けても3位決定戦あるから最後まで戦える訳やし。
とりあえずこんな最低な内容で優勝出来るとはとても思えんが、「そんな時でも勝つのがドイツ」ってのを改めて痛感させられた気もします。
弱い時や前評判が悪い時ほど勝つのがドイツですからね。

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2006年6月29日 (木)

R-16 終了

非常に順当な結果ばかりで辿り着いたベスト16。
やはりここでも波乱はありませんでした。

ドイツ 2-0 スウェーデン

ドイツが前半15分までで2点を奪取し試合を決めました。
2得点のポドルスキはようやくエンジンがかかってきたか?
スウェーデンは前半に退場者を出し、後半はラーションがPK失敗。
ズラタンも最後まで本調子になる事なく途中交代。
まぁ開催国の順当な勝利と言えるでしょう。

アルゼンチン 2-1 メキシコ

120分間の死闘も結局はアルヘンティーナの順当勝ち。
セットプレーからマルケスのゴールで早々に先制したメヒコでしたが、5分も経たない内に同点にされたのが痛かった。
それにしてもマクシの決勝ミドルは鮮烈。
NHKに続きTBSも「ロドリゲスのゴール」と言っていたが、ロドリゲスじゃ誰かワカンネーYO!!

イングランド 1-0 エクアドル

キャリックを中盤アンカーの位置に置く4-1-4-1の新布陣で挑んだイングランド。
ベッカムの直接FKの1点をエクアドルの決定力不足に助けられた格好で守り切りました。
まぁ世界中(エクアドル除く)が望んでいた結果ですよ。

ポルトガル 1-0 オランダ

今大会2試合目の観戦。詳細は別記事参照。
まぁ4人も退場者が出る大味な試合でしたよ。
結果としては、これまた順当と言える。

イタリア 1-0 オーストラリア

後半ロスタイムのトッティのPKでアズーリが劇的勝利。
マテラッツィが予想通りバカな事をしてくれましたが、1人少ないぐらいが丁度良かったのか?
豪州はキューウェルが故障で出られず。

スイス 0-0(PK 0-3) ウクライナ

どちらが勝っても不思議では無い対戦だったので、結果的に順当と言えるかは微妙ですが。
無失点のまま大会を去る事になったスイスですが、PK戦で3人が決められなかったのですから負けを認めざるを得ないでしょう。

ブラジル 3-0 ガーナ

ロナウドが大会最多ゴール記録を樹立した試合。
しかしアドリアーノのゴールは完全にオフサイド、ガーナが退場者を出したから勝てた、守備的過ぎる、と何かと批判が多いセレソン。
実際試合観てないんで解りませんが、どうもファンタジーが少な過ぎるらしい。
前の4人があまりにも魅力的過ぎるので、期待しすぎた方々が多いのも原因だとは思いますけど、そもそもパレイラが監督なんで仕方ないやん。
ガーナはエッシェンの出場停止に悔いが残るか。

スペイン 1-3 フランス

今大会3試合目の観戦。詳細は別記事を参照あれ。
下馬評ではスペインの方が高かったので、順当とは言えないかも知れませんがフランス勝利も大いに可能性がある結果だった訳で。

そんな感じで強豪が順調に勝ち上がって来たと言えるでしょう。
ベスト8は、欧州6、南米2の構成となりました。
つまり一昔前に言われていた、「W杯 = EURO + ブラジル + アルゼンチン」っていう方程式が復活です。
フランス98でも同様の方程式が成立しましたが、日韓大会では大きく崩れましたからね。
ダークホース、台風の目、と呼ばれるチームが無い事も今大会の特徴か。
ウクライナが次イタリアを倒すとそう呼ばれるでしょうが、今の所は無しです。
ウクライナにしても、ここまで番狂わせで勝ち上がって来た訳では無いので。
方程式が成立したフランス大会では、クロアチアがアウトサイダーだったし、韓日大会ではトルコ、韓国、セネガルね。
まぁ毎回毎回強豪国が敗れ去ったら、FIFA的にもイタイので今大会は(悪く言うと)最初からこういうベスト8になる事は決まっていた様にも思えます。
まぁおかげ様で準々決勝は4試合中3試合が絶対に見逃せない試合になりましたよ。

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2006年6月28日 (水)

R-16 スペイン×フランス

スペイン 1 - 3 フランス
G:ビジャ(28分、PK)             リベリ(41分)、ヴィエラ(82分)、ジダン(90+2分)


スペイン:カシージャス、セルヒオ・ラモス、パブロ、プジョル、ペルニア、シャビ・アロンソ、シャビ(72分、マルコス・セナ)、セスク、ラウール(54分、ルイス・ガルシア)、ビジャ(54分、ホアキン)、F・トーレス

フランス:バルテズ、サニョル、テュラム、ギャラス、アビダル、マケレレ、ヴィエラ、リベリ、ジダン、マルダ(74分、ゴヴ)、アンリ(88分、ヴィルトール)


さて、R-16の中では2つ目の注目カードです。
今回フランスはハイライトを観る限り大しておもしろい試合はしてないが、ジズーのラストマッチになる可能性があるので見逃す訳にはいきません。
一方のスペインは、こちらもハイライトで観る限りですが非常にファンタスティックなフットボールをしております。
GLの相手が弱かった事もあるけど、メンバーだけ観ても納得の内容です。
ピークを過ぎたベテランばかりでチームとしても明らかに下降線状態のフランスと、若手中心で昇り調子のスペイン。
下馬評は言うまでも無くスペイン。
でもこういう大一番に弱いのがスペインであって、こういう大きな試合に強いのがフランス。
さてどうなりますか??

例によって情報を遮断し、スカパー観戦に成功。
生観戦と同様の状態で試合に挑みました。

立ち上がりからペースを握ったのはスペイン。
独特のリズムでボールをキープし続けます。フランスはボール奪取に苦労し、また奪ってからの組み立てにも苦労しました。
とにかくアンリがオフサイドにかかりまくり。
これはアンリだけの問題で無くチームとしての問題。
もうこのメンバーで何十試合もやってるのに、なんか常にギクシャクしてるなぁ。
リズムを掴んだスペインが当然の様に先制します。
CKからパブロが後ろから倒されPK奪取。
ビジャがハイプレッシャーの中ポストギリギリのコースに決めました。
いつものテュラムらしくないタックルがフランスの焦りを伺わせました。

正直フランスはこれで終わったと思ったよ。
得点出来る雰囲気が全然無かったから。
でもフランスは逆転した。
スペインが不甲斐なかったのか、フランスが試合巧者だったのか。
いまだに答えは見つかりませんが、簡単に言うと両方だったのかもね。
スペインは折角先発した誕生日のラウルが全く存在感を見せれず、プジョルも「らしくない」プレーで戦犯になりました。
ペルニーアは守備面の不安をつつかれまくり、ビジャは右サイドで音無し。
シャビアロンソ、シャビ、セスクのスリーセンターはビエラ、マケレレのコンビに完敗。
そしてトーレスは大きな試合ではやはり結果を出せなかった。。。。
結果論だが最終的にトーレスに全権を預けてしまったのが敗因かと。終盤にこそラウルのチカラが必要だった。
ドリブルで抜きまくってたホアキンにもっと時間を与えたかった。
対して絶対的なアンリが絡む事無く3得点を奪ったフランス。
アンリがダメでもジダンがいるし、ビエラがいる。これがスペインとの大きな差。
特にビエラは気合いが入っていた。これはCLでセスクに敗れ去ってしまった悔しさからでしょう。
実際はフットボールはチームとチームの戦いなのでユーベがアーセナルに負けたといってもビエラがセスクに負けた訳では無いが、あの試合はメディアが煽るまでもないぐらいわかりやすい結果が出てしまったからね。
ビエラはその想いをぶつけるかの様な活躍を魅せ、1得点1アシスト以上の存在感。
ガナーズの頃の、全盛期のビエラの姿がそこにはあった。
ジズーの運動量が極端に少なく、マケレレは守備専従なので、必然的にゴール前に飛び出す役割を求められた事がハイパフォーマンスに繋がったとも言える。
そんなジズーも消えてる時間は多くても結果は残した。
スペインにとってはジズーが顔を出す「少しの」時間がとてつもなく危険だった。
まぁ昔はこれが「少し」じゃなかったから世界で最も偉大なプレーヤーだった訳だが。

それにしてもスペインの勝てない病はいつまで続くのか?
本気で分裂した方が良いかもね。

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2006年6月26日 (月)

R-16 ポルトガル×オランダ

ポルトガル 1-0 オランダ

G:マニシェ(23分)

ポルトガル:リカルド、ミゲル、R・カルヴァーリョ、F・メイラ、ヌーノ・ヴァレンテ、コスティーニャ(44分、退場)、マニシェ、デコ(78分、退場)、フィーゴ(84分、ティアゴ)、C・ロナウド(34分、シモン)、パウレタ(HT、ペティート)


オランダ:ファン・デル・サール、ブラールズ(63分、退場)、オーイェル、J・マタイセン(56分、ファン・デル・ファールト)、ファン・ブロンクホルスト(90+5分、退場)、スナイデル、ファン・ボメル(68分、ハイティンハ)、コクー(84分、フェネホール・オフ・ヘッセリンク)、ファン・ペルシー、ロッベン、カイト

さてR-16。
ここまで来たら見逃せない試合も出てきます。
予定としてはこのポルトガル×オランダとフランス×スペインだけやけどね・・・。
我等がオランダ代表の死に様を観ようと思い観戦しました。
ポルトガルは因縁の相手です。最近では韓日W杯の予選で敗れ参加の途を絶たれ、EURO04では決勝の途を絶たれました。
よもやここでも負ける訳にはいかないのです。
じゃぁ何故死に様を、と書いているかというと、勝てる気がしなかったから。
EURO04の準優勝メンバーを殆どイジらずにこの大会にも連れて来たフェリペに対して、我等がオランダ代表はあまりにも若過ぎる。
ぶっちゃけ試合は観てないが、ハイライト観戦でも完成度の違いは伺い知れる所でした。
それにダービッツ、セードルフ、マカーイらが外れたオレンジ軍団に魅力を感じていないのも事実。
チームプレーに重きを置いてる感じは伝わってきますが悪ガキ共(って歳でも無いですが)の方が何倍もギラギラしておるのです。
いやわかるよ、ファンバステンの気持ちは。結局魅力的な世代ではあったが何のタイトルも取れなかったのも事実なんで、どっかで変えなアカンそれなら今やと。そんな気持ちは痛い程わかる。
でも実際こうして試合が終わってオランダの敗北を味わっても昔の様な苦しみは無いのです。
EURO04の時はそりゃあもうアドフォカートのバカに心底腹が立ったもんやけど、今回は無かった。
終盤ヘネゴールを目掛けたパワープレイに終始しても怒りは産まれなかった。
ハイティンハがフェアプレーを無視してドリブルを始めても「気付いてないんやろな」ぐらいにしか思わなかった。
ホントにこんなに冷静でいられるのが不思議です、負けた後やのに。
ファンバステン就任後、初めてやもんなオランダを90分観るのは。そりゃ感情移入も出来へんわ。
心はすっかりバルセロナな俺です。
好きな選手達も何だか弾けれなかった。
例えばラフィ。数的優位にたっていたオランダが攻めまくっていた時間帯に投入されたにも関わらず全く仕事が出来なかった。
いや仕事が出来なかった以前にボールにすら絡めなかった。かなり怪我の影響、コンディションの悪さが伺われる。
俺でも「そろそろラフィ入れよ」って思った時間帯だっただけにラフィ自身もそれを感じ取り心の準備は出来ていた筈なんやけど。
例えばコクー。この日も中盤の前から最終ラインまで様々なポジションをこなしチームに欠かせない存在だったが、ラスト5分であっさり交代させられてしまった。一番大事な時間に一番大切なコクーを外す意味が解らん。バーに当ててしまったシュートが気に喰わなかったのか??どうもベテランを軽視している様に感じる。自分がベテランの年齢の時はプレー出来なかったから???
例えばニステルローイ。カイトが素晴らしい選手である事は認めるけど、戦犯はカイト。カイトには酷だがニステルなら決めてたよ。でもファンバステンは最後までベンチに座らせる事を選択した。オランダの美学を捨ててまでヘネゴールを投入しパワープレイに懸けてしまった。何かしらの意地が見えた。でもどうせ内紛やろ?って思ってしまう。
例えばスネイデル。底知れない才能があるし、正確なキックはこの代表の中でもトップでしょう。アヤックスという事もあり大好きな選手だが、この試合はまだまだ荷が重過ぎたか。冷静さを失い、いつものキック精度は鳴りを潜め、中盤を仕切れなかった。どうしてもダービッツやセードルフと比べてしまうが、彼等なら何かアクションを起こせたハズ。EURO04プレーオフの絶対負けられない大一番で最も輝いたスネイデル。あの経験をあの活躍ぶりを幻影にしてはいけません。

「チェコ×イタリア」に続き今回も結果を知る事無く帰宅出来、情報無しのまま観る事に成功出来た訳ですが、まさかイエロー16枚、退場者が3人も出る試合になるとは想像もしてなかった。
ここまでカードが多いと審判への批難は避けられないでしょうが、途中までは悪くない判定ばかりだった。
序盤ジャッジがポルトガルよりだなぁ〜、とかロッベンがこけたら全部ダイブだと先入観に凝り固まってるなぁ〜、とかは思ったけどそんなに酷いもんじゃなかった。
今思えば予兆の様に感じるが・・・。
ポルトガルのMVPは間違い無くフィーゴ。
そうオランダに無くってポルトガルにあったのはフィーゴの様な別格の選手の存在感。
取られないキープ力、取られないドリブル、ワンタッチでかわせるトラップ、広過ぎる視野、冷静なマインド、豊富なアイディア。
全てにおいて卓越していた。
だからこそニステルだろっ!!!と余計に思ってしまうのです。攻撃の選手の中でフィーゴ並に別格なのはニステルぐらいですから。
ロッベンもまだまだその域には達していない。
この日も段違いのドリブル突破を見せましたが、ドリブル→ファウルで止められる→ノーホイッスル→イラつく、のパターンを前半に繰り返し、後半は完全にゲームから消えちゃいました。
数的不利になったポルトガルが引いてスペースが無かった、ってのもあったけど、ファンペルシーはそれでもアクションを起こせていたし、ミゲウは上がりまくってたからね。
あとファンバステンの采配で疑問を感じたのは、ブラールズとファンボメルの起用。
ブラールズはファンバステンの期待通り栗坊を削りまくり負傷退場に追い込んだが、荒れ試合の着火マンとなってしまい、自身もツマらないファウルで退場。
ファンボメルはバルサで観てるから思うねんけど、ミドルシュートは入らない。
この試合もバンバン撃ってたけど入らない。珍しく惜しいのあったけどね。
基本的に肉体系プレーヤーなので、もっと早目にラフィを出すとか、もしくはスネイデルを1列上げるとか。
結局荒れ試合の主役にまたしてもなったファンボメル。ファンバステンの守備的な狙いがなければこうはならなかったでしょう。

ってな訳でポルトガルの順当勝ちといえば順当勝ち。
コスティーニャ、デコが準々決勝サスペンションで出れず栗坊の怪我も心配ですが、この試合で得た結束力は次に活きてくる事でしょう。
まぁ普通にやってもイングランドには勝てるよ。

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