2008年12月13日 (土)

バルサ×プラハ 99-00 CL 2次グループリーグA 第2節

バルサ 5-0 スパルタ プラハ
G:クライフェルト2(44分、63分)、ルイス エンリケ2(45+1分、76分)、グアルディオラ(60分、直接FK)

バルサ:25アルナウ、2ライジハー(26チャビ)、3デウー、22フランク デ ブール、23ゼンデン、4グアルディオラ(C)、8コクー、21ルイス エンリケ(6ロナルド デ ブール)、7フィーゴ(20シモン)、11リバウド、9クライフェルト
監督:ファン ハール

プラハ:1ボシュトゥルカ、27フカル、8ノヴォトニー、2ガブリエル、12ソボダ、14シオンコ、5ホルナク(C)、4ハシェック、23バラネク、25ロシツキー、9ロクヴェンツ
監督:イワン ハシェック


試合展開って、1つのプレーがキッカケでこうも変わるものなんだ、と改めて痛感した試合でした。
この日のバルサは、ハッキリ言って良くありませんでした。
ミスもファウルも多く、パスが回るリズムも悪く、連動性も無かった。
何故こんな試合をバルサTVで??って思うほどに。
でもそれはハシェックが退場するまでの話。
相手が10人になると、もうやりたい放題でした。
やっぱりフットボールは恐いですね。
ハシェックの後方からのタックルが必要だったか?っていうと、そういう場面でも無かったですからね。
いや〜、プラハにとっては勿体無い試合でした。
バルサの出来が悪かったので、勝ち点持って帰りたかったやろうけど、終わってみれば惨敗ですからね。

それではバルサのゴールラッシュを振り返ってみましょう。
まずは前半終了間際のクライフェルトの先制点。
これはトラップが全てでしたね。
1つ目のトラップで的確に前を向き、尚かつDFとGKの届かない丁度の位置に持って行きましたから。
流石はクライフェルトです、こういうプレーは巧い。
この日からスキンヘッドにしたらしいねんけど、頭を触るパフォーマンスも微笑ましい。
2点目は、その直後でした。
エンリケ兄貴のポジショニングの妙ですな。
勿論パスを通したコクーも褒めなければいけないのですが、ゴール前でちゃっかりとフリーになっている兄貴が素晴らしい。
という前半終了間際の2点で、モヤモヤを吹き飛ばして後半へ。

そんな後半も、主将が直接FKをねじこんで口火を切ると、デブール兄のロングフィードをクライフェルトがまたまた絶妙なトラップを披露して加点。
仕上げはライジハーのテクニカルな突破からエンリケ兄さんが、これまた絶妙なポジション取りでごっつぁんゴールを決めて終了であります。
ライジハーの右足で浮かせて頭で切り返して、という見事な突破だけでも永久保存ものですね。
中々ライジハーからは、こういうプレーを拝めないですからね。

ゴレアーダの中においてリバウド大先生にだけは得点がありませんでしたが、勿論得点以外の仕事はキッチリとこなしていましたよ。

プラハでは、やっぱりロシツキーが気になる存在。
現在の彼を知ってるから、ってのもあるけどやっぱりこの頃から巧いよね。
飛び出しとかではシオンコが目立ってましたけど、既に攻撃をオーガナイズしてるのはロシツキー君19歳なんだな、という印象。
FKも蹴ってたしね。
ロクベンツの高さが全然活きてなかったのが残念でしたがね。
途中からはチェルシーやセルティックにも在籍したヤロシクも出てきたし、やっぱり2次GLに勝ち上がっている事だけはあるチーム、って事ですよ。
5-0というスコアだけ見れば、最近の不甲斐ないプラハがオーバーラップしますが、名門やからね。

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2008年11月 2日 (日)

アトレティコ×バルサ 99-00 Liga 第35節

アトレティコ 0-3 バルサ
G:セルジ、ダニ、ガブリ

アトレティコ:1モリーナ、25ビリバウスカス、6サンティ デニーア、4ガマーラ、22カプデビラ、15アギレラ、8バラハ、16バレロン、9ソラーリ、19キコ(C)、17ハッセルバインク
監督:アンティッチ

バルサ:1ヘスプ、32プジョル、2ライジハー、22Fデブール、12セルジ、4グアルディオラ(C)、28ガブリ、7フィーゴ、10リトマネン、23ゼンデン、19ダニ
監督:ファンハール


さてさて興味が沸かない代表ウィークで楽しい楽しいリーグ戦がお休みなので、過去の試合で気分転換であります。
今から9年前ですか。
もうリーグも終盤の試合ですが、両チームの状況としてはアトレティコは降格争いをしていて、バルサは優勝争いをするという対照的な展開。
まぁ結局はアトレティコは降格しちゃって、バルサも優勝を逃すんですけどね。

それにしてもアトレティコは降格するとは思えない程に良いメンバーを揃えています。
ざっと言うと、後に「スーペルデポル」として一時代を築くモリーナ、バレロン、カプデビラがいてますし、バラハはバレンシアで成功を収め、ソラーリもマドリーでビッグイヤーを掲げる事になります。
それにハッセルバインクとキコという前線もワールドクラスやし、アギレラ、ガマーラと要所要所に核となる選手もいてます。
こんなチームが何故?って感じですよね。
まぁ昨季のバレンシアやサラゴサの様に優秀な選手が揃っていても上手くいかない、って事は怏々にしてあるのです。

さて、そんなアトレティコと戦う為にビセンテカルデロンに乗り込んだバルサですが、バルサとしてはリーグ優勝も大事やけどCLも掛け持ちしているという事情もある訳でして、いくら名門アトレティコが相手とはいえ降格争いしている様なチーム相手に全てを出し切る訳にはいかない。
なので、この試合ではクライフェルトとリバウドがCLに向けて温存されています。
そんでもって前半早々にフィーゴが負傷離脱してしまった(代わりはシモン)ので、攻撃陣が華やかさに欠けてました。
だからバルサTVが、この試合をオンエアしよう!と思った意図がイマイチ解らん。
実際バルサもそんな良い試合した訳じゃなかったし、アトレティコも降格争いしているチームらしく芳しくない内容でしたからね。
まぁ、個人的にはリトマネンとペップが観られたので大満足ですけど。

リトマネンはダニの得点に繋がるスルーパスといい、ロスタイムに3点目となったガブリに折り返したパスといい、素晴らしいよね。
バルサでは輝けなかったイメージですけど、試合単位で観ればやはり技術が落ちてる訳でもないし、能力が下がってる訳でもないので、文句のつけようが無い。

あとこの試合では若手の活躍が目を引きましたよね。
プジョルは3バックにも4バックにも対応して、今と変わらぬ柔軟性と力強さ、ガッツ、スピードを披露していましたし、ガブリも中盤の底から前線、両サイドと幅広く動き回っていました。
ロスタイムにゴール前まで上がっていたのが何よりの証拠です。
それからチャビ。
ロスタイムに得点に繋がるキッカケとなるスルーパスをシモンに通しましたが、ああいう視野の広さ、前を向く動きは既に出来上がっているよね。
シモンは得点シーン以外は、突破出来ない、クロス精度低い、スペースに動けない、と駄目な点ばかり目につきましたが、これはもうフィーゴとの比較やからしゃーないよね。
その後のベンフィカや、現在のアトレティコで見せているプレーから考えると、やっぱ若かったなぁ、って思いますよ。

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2007年7月29日 (日)

バルサ×チェルシー 99-00 CL準々決勝2nd leg

バルサ 5-1 チェルシー
G:リバウド2(24分、99分)フィーゴ(45+1分)ダニ(83分)クライファート(104分)   フロー(60分)

バルサ:1ヘスプ、32プジョル、22F・デブール、2ライジハー、28ガブリ、4グアルディオラ(C)、8コクー、7フィーゴ、11リバウド、23ゼンデン、9クライファート

SUB:25アルナウ、5アベラルド、10リトマネン、12セルジ、19ダニ、20シモン、26チャビ
監督:ファンハール

チェルシー:1デフーイ、17フェレール、5ルブフ、6デサイー、3ババヤロ、16ディ マッテオ、7デシャン、11ワイズ(C)、20モリス、19T.A.フロー、25ゾラ

SUB:23クディチーニ、2ペトレスク、8ポジェ、9サットン、18アンブロセッティ、21ランバード、30エメルソン・トーメ
監督:ヴィアリ


1st legを見終えてから数時間後に観戦しました。
いや〜、1st legもおもしろかったけど、それをも凌ぐ熱戦でしたね。

試合の流れを簡単に振り返ると、序盤から主導権を握ったのはバルサでした。
時間帯によっては75%を超えるポゼッションでチェルシーを圧倒。
それでも決定機を活かせず時間を浪費してしまっていましたが、前半24分リバウドの直接FKで先制します。
壁に当たって角度が変わる幸運なモノでしたが、これでバルサは一気に楽になりました。
前半ロスタイムにはフィーゴがクライフェルトのシュートのコボレ球を押し込んで追加点。
良い時間帯での得点でノルマの「2-0」を達成します。

このままでは敗退してしまうチェルシー、しかし1点返せば逆転という立場でもあるチェルシーは勿論後半の45分間をかけて全力で得点を奪いに来ました。
それが実ったのが後半15分。
ヘスプのありえないキックミスを拾ったフローが冷静に流し込んでのゴール。
これで逆転です。
沸き立つチェルシーベンチ。
とにかく1点を返さないと延長にも行けないバルサはゼンデンに代えてダニを投入します。
これで攻撃に高さが産まれたバルサは、残り7分で同点に追いつきます。
ペップのFKをダニが得意のヘッドで決めてトータルスコア4-4としました。
勢いにのるバルサは直後にもクライフェルトが倒されてPKを獲得。
決めれば勝利、というPKでしたが無情にもリバウドのキックはポストの僅かに左へ・・・。

スコアもアウェイゴール数も同じなので試合は延長戦へと突入します。
ここまで来れば地力に勝っていたのはバルサ。
延長前半8分、フィーゴの突進を止め切れずババヤロがエリア内で倒してしまいPKを献上。
しかもババヤロは1発退場でした。
このPKを今度こそリバウドが確実に決めてバルサが再びリード。
更に5分後、右からのダニのクロスをやっとこさクライフェルトが頭で決めて勝負アリ。
2点リードなのでアウェイゴールに怯える事もなく残り時間を過ごして準決勝進出決定でありました。


基本的にはバルサの圧勝でしたね。
このシーズンのチェルシーの試合は最近チェルシーTVで何試合か観たんだけど、そういう試合で出ていたチェルシーの良さがこの試合に限っては、全然出ていませんでしたからね。
ルブフ&デサイーの鉄壁さとか、デシャン&ワイズの中盤での機能美だとか、フロー&ゾラによる強力な凸凹っぷりとか。
ホントにヘスプの凡ミスさえなければ、90分間で圧勝していてもおかしくなかったよ。

この日興味深かったのはバルサのフォーメーションでした。
最初は4-3-3だったんですよね。
4バックは右からガブリ、プジョル、フランク、ライジハー。
なんだけど、チェルシーの攻めが大した事ないと解るや、基本的にプジョルと兄さんだけの2バックに。
流石に2バックで試合最後まで行く訳にはいかないんで、最終的にはライジハーが戻って来ての3バックで落ち着いた感じ。
だからこの日のバルサのフォメを表すと3-3-3-1ってのが一番しっくりくるかな?
こういう試合を観るとフォメを数字で表現する、ってのにナンセンスさを感じますよね。
ペップとガブリとコクーが中盤、サイドアタックはフィーゴとゼンデンが司り、フィニッシュはクライフェルトとリバウド、ってのがこの日のバルサだった訳であります。
なんかファンハールにしてやられた気分やわ。

久々にペップを見れたのは良かった。
相変わらずの美しいインサイドキックでしたわ。
周りに指示を送る姿もとっても優雅。
リバウドも失敗したPKと同じコースにもう1回蹴ってPKを成功させたり、と相変わらずブラジル人らしかったよ。

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チェルシー×バルサ 99-00 CL準々決勝1st leg

チェルシー 3-1 バルサ
G:ゾラ(30分)フロー2(34分、38分)  フィーゴ(64分)


チェルシー:1デフーイ、17フェレール、30エメルソン・トーメ、6デサイー、3ババヤロ、2ペトレスク、7デシャン、11ワイズ(C)、20モリス、19T.A.フロー、25ゾラ

SUB:23クディチーニ、4フー、8ポジェ、9サットン、16ディ マッテオ、21ランバード、34ハーレイ
監督:ヴィアリ

バルサ:1ヘスプ、32プジョル、5アベラルド、22F・デブール、17ボハルデ、26チャビ、28ガブリ、8コクー、7フィーゴ(C)、11リバウド、9クライフェルト

SUB:25アルナウ、2ライジハー、3デウ、4グアルディオラ、10リトマネン、19ダニ、20シモン
監督:ファンハール


今日も相変わらずシーズンオフなので懐かしの試合を観戦です。
この時のバルサも好きな選手一杯いるなぁ〜。
一番のお気に入りであるペップが故障でベンチメンバーだったのはショックでしたが。
それ以外でもR・デブール、ゼンデン、セルジ、ルイスエンリケといった面々が故障中でした。
一方のチェルシーではデサイーと不動のCBコンビを当時築いていたルブフが出場停止。
代わりに出てるのが、現在ヴィッセル神戸に所属しているトーメ、ってのも時代を感じさせますね。
プジョル、チャビ、ガブリの背番号が大きいのも時代を感じさせます。

さて、懐かし話はこれぐらいにしておいて、試合を簡単に振り返るとしましょう。
極々簡単に試合展開を記述すると、まずはチェルシーがゾラお得意のFKで先制。
その余勢をかって続け様に2点を奪います。
つまりは8分間で3得点の猛ラッシュを披露した訳であります。
普通の試合ならこれで勝負アリなんですが、そこはCL。
試合は180分間で決する訳で、バルサとしては3点奪われたので何とか1点でもアウェイゴールを持って帰りたい。
そんな気持ちが結実したのが64分のフィーゴのゴールだった訳です。

チェルシーとしては快勝だった試合。
バルサとしては負けはしたが望みを繋いだ試合。
いずれにしても締まった良い試合でしたよ。
90分がかなり速かったからね。

バルサの守備の脆さは相変わらず、って感じでこの日も微笑ましかったよ。
だって、あのゾラがFK蹴るのに壁の作りは甘いし、GKのポジショニングも超微妙やし。
もう蹴る前から「入らん方がおかしい」って思いましたもん。
その後のフローの2ゴールも、簡単にゾラに崩されるわ、デシャンからのパス1本で崩されたうえにループ決められるわ、といった散々な失点内容でありました。
まぁバルサの味は"鉄壁のDF"じゃないからエエねんけどね。
そんなシーンを嘆くよりもフィーゴのゴールの様な華麗な崩しを褒めた方がよっぽどクレらしい訳であります。
フィーゴとリバウドが絡むと美しい、という事を再認識致しました。
これでクライフェルトが普通に仕事出来れば最高なんですが、クライフェルトの好不調の波の激しさも再認識。
やる時はやるねんけど、やらん時は全然やらんからね。
つまりこの日はやらん時でした。もっと早くに交代させてもOKだったとは思うのですが、交代要員がダニぐらいしかいないので二の足を踏んでしまうのも致し方ないよね。
チャビはペップの代役で先発出場していたのですが、普通にこなしてましたね。
現在の様な鬼キープも時折披露していたし。
この年の前のシーズンオフに行われたワールドユースの決勝で日本はチャビやガブリがいたスペインと対戦する訳ですが、結果はボロ負け。
CLの準々決勝で普通にプレーしてる彼等相手に日本が勝つなんてのは無理な話だったと改めて思いましたよ。

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2007年2月 4日 (日)

バルサ×バレンシア 99-00 CL 準決勝2ndleg

バルサ 2-1 バレンシア

G:Fデブール(78分)、コクー(90+2分)   メンディエタ(69分)

バルサ:1ヘスプ、2ライジハー、5アベラルド、22Fデブール、8コクー、26チャビ、4グアルディオラ(C)、7フィーゴ、11リバウド、23ゼンデン、9クライフェルト

SUB:25アルナウ、3デウ、10リトマネン、12セルジ、19ダニ、20シモン、29マリオ  監督ファンハール

バレンシア:1カニサレス、20アングロマ、5ジュキッチ、2ペジェグリーノ、15カルボーニ、8ファリノス、14ジェラール、6メンディエタ(C)、18キリー、10アングロ、7C・ロペス

監督クーペル


バルサTVでやってたんで観ました。
メスタージャでは1-4で負けてます。それをうけての2ndlegです。

なのでバルサとしては早めの先制点が欲しいし、バレンシアとしては出来るだけ長い時間0-0の状態を保ちたい。
必然的にバルサが攻め、バレンシアが守る展開となります。
で、こういうゲーム運びこそがクーペル・バレンシアの最も得意とする所。
つまり1stlegで大差がついた時点で勝敗は決していたとも言えます。

バルサは立ち上がりからフィーゴ、リバウドを中心に攻め立てるものの中々牙城を崩せません。
バレンシアは敢えてゼンデンの所を空けておいて、それ以外を厚くするプランで来ました。
このメンツの中ではゼンデンが一番危険じゃない、と判断したんでしょうな。
そしてそれが見事にハマります。
左WGに位置どるゼンデンにはフリーという事もあって再三再四ボールが渡ります。
しかしそこから崩せない。
クロスを上げても中が分厚いので形にならない。

逆にボールを奪ってからのバレンシアの速攻は鮮やかでした。
左サイドにキリーとピオホという2人のスピードスターがいるので、そこをガンガン使った速い攻めを展開します。
合わせる立場のアングロに今ぐらいの決定力があれば、試合は早々に決していたでしょう。
攻めは基本的に3人だけ。
しかしプランが明確なのでバルサの攻撃より遥かに可能性が感じられた。

前半を狙い通り無失点で凌いだバレンシアは、後半から少しプランを修正します。
攻撃の枚数を1枚増やします。
そしてプラスされた1枚がメンディエタだった事がバルサの息の根を止める要因となりました。
もうこの頃のメンディエタはキャリアの絶頂やったからね。
この日も光輝いておりましたよ。
こんな元気な姿を見せられては、怪我さえなければ、イタリアに行かなければ、と今でも悔やまれますね。

クーペルの狙いが結実したのは、後半24分でした。
左からの折り返しをメンディエタが華麗に決めて先制。
これでバルサは残り20分前後で4点が必要となったのです。
カンプノウのあちこちが白くなったのも当然ですよね。
前半はとにかく失点をせず相手を焦らせ、後半時間が少なくなった所で得点を奪い相手を絶望の淵に落とす。
クーペルのプランニングはおもしろくないですけど、現実的な勝ち方でした。

その後、安心しきったバレンシアは余裕をかましすぎて決定機を外しまくり、挙げ句の果てに2点を奪われ逆転されてしまいます。
クーペルらしからぬ終わり方ではあったものの、まぁ影響のない失点ですからね。
今改めて観てもこの頃のバレンシアが2季連続でファイナルにまで辿り着いたのも納得です。
それぐらい大人のフットボールをやってました。

試合中に平畠も言ってたけど、こんなバルサにとっては無惨な試合を敢えて放送したバルサTVの姿勢は素晴らしいですよね。
実際もっと華々しい試合は一杯ある訳なんで。
でも敢えてこの試合を放送した。
良い時ばかりじゃなく、「バルサの歴史」を見てくれっていう姿勢は健全だと思います。

さてさて無惨と書きましたが、その中でもやはり楽しめる要素は幾つもありました。
選手個人個人で話を進めると、まずはライジハー。
前半は攻撃の起点となってましたからね。
最終ラインからの決定的パス、となるとデブール兄さんの印象が強いですが、この日は彼を差し置いてクライフェルトに何本もチャンスボールを供給しました。
晩年のグダグダなイメージが私の中では強いですが、良い時の彼は流石のパフォーマンスですなぁ。
守備も安定してるし、最終ラインは全ポジ出来るし、色んな監督が欲しがったのも当然ですよね。
コクーは相変わらずのプロ根性を見せてくれました。
勝敗が決してカンプノウが重苦しい雰囲気になってる中でのゴール。
最後まで諦めない姿勢は今でも続いていますが、この日も魂を感じさせてくれました。
更に1点で満足せずロスタイムに惜しいチャンスもありましたからね。
こういうのをバルセロニスタはちゃんと見てるからコクーは年々信頼を増していったんでしょう。
ペップも相変わらず鋭い縦パスをフィーゴやリバウドに供給しまくっていました。
交代させられた直後にバルサが失点してしまったのも偶然では無いと思います。
そのペップの横でチャビは色々な事を学べた事でしょう。
この日は特に目立つ事はありませんでした。
しかしこういう悔しい試合を経験した事がチャビの成長を促した訳ですな。
フィーゴとリバウドはやはり別格。
この日フィールドに立った28人の中でも異才を放ち続けました。
やっぱ次元が違うよなぁ。
リバウドはシュートもパスもドリブルも段違い。
彼にボールが渡っただけで空気がガラっと変わりました。
誤審さえなければ先制のPKもゲットしていた訳ですし。
フィーゴはゼンデンと比較すると非常に解り易い。
この日残念な結果になってしまったゼンデンと違って、フィーゴのクロスは常に正確でした。
常にバレンシアのデリケートな場所に放り込まれた。
結果的にも2アシストやしね。
勿論クロスだけじゃなくって、ドリブルの鋭さは今更書くまでもありません。

さてこの後ファイナルに進んだバレンシアは、マドリーとのスペイン対決を制する事が出来ずタイトルは獲れませんでした。
バルサが勝ち上がってたらクラシコだった訳で、これには世界中が落胆した事でしょう。
で、もしファイナルに勝ち上がったうえにビッグイヤーを獲得していたら、次のシーズンでのフィーゴ騒動は無かったかも。
そうなると・・・・。
と色々考えると歴史はおもしろいですなぁ。

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